関節リウマチの治療には、予後不良因子の有無により、薬剤を変更・追加を行います。 メトトレキサート(MTX)禁忌の場合は、他の従来型DMARDを使用 短期間のステロイド併用 作図/Smolen,J.S.et al,:Ann Rheum Dis.2017 Mar 6, pil:annrheumdis-2016-201715 in pressより MTXの投与は禁忌 妊婦または妊娠 している可能性のある女性、授乳中は、MTXの投与は禁忌となります。 ※妊娠する可能性のある方に投与する場合は、投与中、又は投与終了後少なくとも1月経周期は妊娠を避けるよう注意を促します。 日本で使用できる生物学的製剤 構造 標的分子 一般名 完全ヒト型可溶性TNF受容体融合蛋白 TNF-α、LTα エタネルセプト キメラ型抗TNF-α抗体 TNF-α インフリキシマブ 完全ヒト型抗TNF-α抗体 TNF-α アダリムマブ 完全ヒト型抗TNF-α抗体 TNF-α ゴリムマブ ペグヒト化抗TNF-α抗体 TNF-α セルトリズマブ ペゴル ヒト化抗IL-6レセプター抗体 IL-6受容体(IL-6) トシリズマブ ヒトCTLA-4融合蛋白 CD80、CD86(ナイーブT細胞) アバタセプト 従来のDMARDに対する生物学的製剤の利点 生物学的製剤の特徴 効果の発現 効果の発現が速い 効果の持続 効果が継続する。 疾患のコントロール 疾患のコントロールが良好。 QOLの改善 患者さんの”well-being”(健康感)やQOLを改善する。 Treat to Target(T2T)のアルゴリズム 作図/Smoien,J.S.et al:Ann Rheum Dis 75(1):3,2016より 日本リウマチ学会:関節リウマチ診療ガイドライン 薬物治療アルゴリズム 1 薬物治療アルゴリズム1のチャートに沿って治療を行います。以下を経て、薬物治療アルゴリズム2へ進みます。 * 早期診断には2010ACR-EULAP分類基準が有用である。 ** 治療目標は臨床寛解であるが、達成できない場合でも低疾患活動性を目指す。 治療目標は少なくとも6ヵ月で達成することを目指し、3ヵ月で改善がみられなければ治療を見直す必要がある。 作図/一般社団法人 日本リウマチ学会編:関節リウマチ診療ガイドライン2014第1版 メディカルレビュー社:44,2014より 薬物治療アルゴリズム 2 薬物治療アルゴリズム1から、薬物治療アルゴリズム2のチャートに沿って治療を行います。以下を経て、薬物治療アルゴリズム3へ進みます。 **治療目標は臨床寛解であるが達成できない場合でも低疾患活動性を目指す。 治療目標は少なくとも6ヵ月で達成することを目指し、3ヵ月で改善がみられなければ治療を見直す必要がある。 RF/ACPA:リウマトイド因子/抗シトルリン化ペプチド抗体 作図/一般社団法人 日本リウマチ学会編:関節リウマチ診療ガイドライン2014第1版 メディカルレビュー社:44,2014より 薬物治療アルゴリズム 3 薬物治療アルゴリズム2から、薬物治療アルゴリズム3のチャートに沿って治療を行います。 作図/一般社団法人 日本リウマチ学会編:関節リウマチ診療ガイドライン2014第1版 メディカルレビュー社:44,2014より 関節リウマチ関連記事 関節リウマチ(RA) 関節リウマチの診断 関節リウマチの治療法 関節リウマチ治療薬について