
関節リウマチの治療には、予後不良因子の有無により、薬剤を変更・追加を行います。
- メトトレキサート(MTX)禁忌の場合は、他の従来型DMARDを使用
- 短期間のステロイド併用

- MTXの投与は禁忌
-
妊婦または妊娠 している可能性のある女性、授乳中は、MTXの投与は禁忌となります。
※妊娠する可能性のある方に投与する場合は、投与中、又は投与終了後少なくとも1月経周期は妊娠を避けるよう注意を促します。
日本で使用できる生物学的製剤
構造 | 標的分子 | 一般名 |
---|---|---|
完全ヒト型可溶性TNF受容体融合蛋白 | TNF-α、LTα | エタネルセプト |
キメラ型抗TNF-α抗体 | TNF-α | インフリキシマブ |
完全ヒト型抗TNF-α抗体 | TNF-α | アダリムマブ |
完全ヒト型抗TNF-α抗体 | TNF-α | ゴリムマブ |
ペグヒト化抗TNF-α抗体 | TNF-α | セルトリズマブ ペゴル |
ヒト化抗IL-6レセプター抗体 | IL-6受容体(IL-6) | トシリズマブ |
ヒトCTLA-4融合蛋白 | CD80、CD86(ナイーブT細胞) | アバタセプト |
従来のDMARDに対する生物学的製剤の利点
生物学的製剤の特徴 | |
---|---|
効果の発現 | 効果の発現が速い |
効果の持続 | 効果が継続する。 |
疾患のコントロール | 疾患のコントロールが良好。 |
QOLの改善 | 患者さんの”well-being”(健康感)やQOLを改善する。 |
Treat to Target(T2T)のアルゴリズム

日本リウマチ学会:関節リウマチ診療ガイドライン
薬物治療アルゴリズム 1
薬物治療アルゴリズム1のチャートに沿って治療を行います。以下を経て、薬物治療アルゴリズム2へ進みます。

** 治療目標は臨床寛解であるが、達成できない場合でも低疾患活動性を目指す。
治療目標は少なくとも6ヵ月で達成することを目指し、3ヵ月で改善がみられなければ治療を見直す必要がある。
作図/一般社団法人 日本リウマチ学会編:関節リウマチ診療ガイドライン2014第1版
メディカルレビュー社:44,2014より
薬物治療アルゴリズム 2
薬物治療アルゴリズム1から、薬物治療アルゴリズム2のチャートに沿って治療を行います。以下を経て、薬物治療アルゴリズム3へ進みます。

治療目標は少なくとも6ヵ月で達成することを目指し、3ヵ月で改善がみられなければ治療を見直す必要がある。
RF/ACPA:リウマトイド因子/抗シトルリン化ペプチド抗体
作図/一般社団法人 日本リウマチ学会編:関節リウマチ診療ガイドライン2014第1版
メディカルレビュー社:44,2014より
薬物治療アルゴリズム 3
薬物治療アルゴリズム2から、薬物治療アルゴリズム3のチャートに沿って治療を行います。

メディカルレビュー社:44,2014より