~栄養科通信~ 2025年3月号 NO.51 *健康寿命の延伸に必要な12の栄養素* Vol.3:体を汚さずめぐりをよくする脂質 健康寿命とは、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」と定義されています。健康寿命を延ばすためには、日々の食事・運動・休養(睡眠)など、適切な生活習慣とストレス管理が必要です。そこで2025年は健康寿命を延ばすために必要な栄養素に注目し、少しでもお役に立てる情報を発信していきます。 脂質とは? 私たちのカラダのエネルギー源です。また、細胞膜やホルモンの構成成分として重要な栄養素で、脂溶性ビタミンの吸収を助けたり、体温の保持、内臓の保護をする役割があります。 ●積極的に摂りたい脂質は不飽和脂肪酸 中性脂肪や悪玉コレステロールを減少する働きがあり、心臓病や動脈硬化のリスクを低減する効果があります。また、健康な皮膚や髪を維持することができます。 ●摂取量を控えたい脂質は飽和脂肪酸 過剰な摂取が健康に悪影響を与える脂質は、おもに飽和脂肪酸やトランス脂肪酸のことをさします。中性脂肪や悪玉コレステロールを増加させ、心臓病や動脈硬化のリスクにつながります。 見えない脂(油)に気を付けよう! 油には「見える油」と「見えない油」があります。「見えない油」は、摂取量をコントロールすることが難しく、油の過剰摂取の原因になります。 さらに、「見えない油」には飽和脂肪酸が多く含まれるため、摂取量には注意が必要です。 クイズ この中でn-3系脂肪酸が多い食品順に並び替えてみよう。 良質な脂質を摂取するためのコツ ●特にn-3系脂肪酸を意識的に摂取する 魚やナッツ類、大豆などに豊富に含まれています。体内では合成することのできない成分です。積極的に取り入れることで、生活習慣病予防の効果が期待できます。 ●調理方法や食品選びを工夫する ★油の使用が少ない「煮る」「蒸す」「ゆでる」の調理方法を取り入れる ★肉を選ぶときは、なるべく脂身の少ない部位を選ぶ 豚・牛なら バラ肉>ロース肉>もも肉>ヒレ肉 鶏なら もも肉>胸肉 ★鶏肉は皮に脂肪分が多いため、皮は取り除く など お手軽レシピの紹介 クイズの答え(100gあたりの含有量) ③1.6g>①1.2g>②0.6g>④0.5g 当院の食事紹介 毎月1回行事食を提供しています。2月は【節分献立】を提供しました。