~栄養科通信~ 2018年2月号NO.8
減塩はなぜ必要?
塩分(塩化ナトリウム)は体の機能を調節して生命活動を維持する働きがあり、私たちの身体にはかかせないものです。しかし、過剰摂取によって血管や心臓に悪影響を及ぼし、高血圧を発症する可能性が高まります。また、高血圧を伴う心血管病や脳卒中、腎臓病をひきおこしたり、その他腎不全や胃がん、骨粗しょう症、尿路結石のリスクも高めます。
塩分摂取量は、高血圧予防の観点から男性8.0g未満、女性7.0g未満(治療上減塩が必要な場合は6g未満)と推奨されています。
普段のお食事にどれだけの塩分が使われているか意識してみましょう。
減塩方法のポイント
食材や調理方法を工夫する
香辛料(コショウ、カレー粉など)や香味野菜(わさび、生姜など)を使ったり、酸味(柑橘果汁、トマト、酢など)を利用すると食塩を多く使わなくても料理がおいしく感じられます。
外食や、塩分多い食品を控える
外食やインスタント食品、加工品は塩分が多く含まれています。外食、インスタント・加工品の使用を控えましょう。1日1食程度に抑えましょう。 また、メニュー表やパッケージに記載されている塩分量も見て選択していくことも減塩の一歩につながります。
カリウムを含む食品を食べる
カリウムという栄養素は体内の余分なナトリウムを排出し、血圧を下げるはたらきがあります。
カリウムを多く含む食品は、野菜、芋類、海藻類、果物などです。
※医師よりカリウム制限されている方は控えましょう※
食物繊維をたくさん摂る
食物繊維はナトリウムやコレステロールの排出するはたらきがあります。 また、血圧上昇の原因の一つである便秘も解消しやすくなります。
食物繊維は、野菜、芋類、こんにゃく、きのこ類、果物などに多く含まれます。
おすすめ旬の食材:ブロッコリー
今月おすすめな旬の食材は ブロッコリーです。
抗ガン作用が高いと注目されるアブラナ科野菜のひとつで、カロテンとビタミンCが豊富です。
ガン抑制効果の高いスルフォラファン、βカロテン、イソチアネートを含むので、ガンや生活習慣病にも有効です。αリノレン酸にはアレルギー症状を抑える効果がありますので、冬のうちからたくさん食すと花粉症予防効果が期待できます。
ブロッコリーに、にんにく・たまねぎ・ピーマン・酢との組み合わせで、血行促進、高血圧予防、動脈硬化・心筋梗塞予防の効果があります。

今月のおすすめレシピ:ブロッコリーと海老の黒酢炒め
材料:2人分
- えび(無頭) 150g
- ブロッコリー 1/2個
- にんじん 1/4本
- しめじ 1/2パック
- しょうがのみじん切り 1片
- にんにくのみじんぎり 1片
- 油 大さじ1
えびの下処理
- 酒 小さじ1
- 塩・こしょう 少々
- 片栗粉 大さじ1/2
合わせ調味料
- 黒酢 大さじ2
- 中華スープ 大さじ2
- 砂糖 大さじ1
- 片栗粉 小さじ1
- しょうゆ 大さじ1/2
- 酒 大さじ1/2
- ごま油 少々
作り方
- えびは殻と尾を除き、背に切り込みを入れて背ワタを除く。
- 酒・塩・コショウをもみこみ、湯でる直前に片栗粉をもみこむ。
- ブロッコリーは茎を除いて小房に分け、茎は皮をむいて5㎜厚さの輪切りにする。
- にんじんは4㎝長さの太めの千切り、しめじは小房に分ける。
- 合わせ調味料を混ぜ合わせる。
- 鍋に湯を沸かして塩を少々加え、ブロッコリーを入れてさっとゆで、ザルにあげる。次にえびを湯に入れ、身がくるりとするまでゆでてザルにあげる。
- フライパンに油を熱し、しょうが・にんにくを入れ炒め、香りがたったらにんじん、しめじを加えて炒める。しんなりしたら6を加えひと炒めし、合わせ調味料を加えてとろみがつくまで炒める。
- 香りづけにごま油を加え完成です。
