~栄養科通信~ 2018年4月号No.10
便秘の種類
便秘は、①器質性便秘②機能性便秘、③薬剤性便秘の3種に大別されます。もっとも一般的な便秘のタイプは②機能性便秘です。

便秘の原因は?
便秘の原因は様々です。
普段の食事や生活習慣があてはまっていないか、確認してみましょう。
- 不規則な食事・生活
- 食物繊維・水分・脂質などの摂取不足
- 低栄養
- ビタミン欠乏症
- 全身衰弱
- ストレス
- 神経障害
- 浣腸や下剤の乱用
- 体質
- 職業性(便意があっても排便できない職業の人)
- 便意を抑制する習慣 など
便秘の予防・解消には・・・
※一般的な【弛緩性便秘】【直腸性便秘】についての予防・解消法です※
①栄養のバランスよく、1日3回食事をしっかりととる
一回の食事量が少なかったり食事の回数を減らしてしまうと作られる便の量が少なくなってしまいますので、食事は自分にあった量をしっかりと食べましょう。また、時間がない、朝から食べれない・・・など朝食を食べない人が多いですが、朝食をしっかり食べる事で胃や腸が活発となり、便秘改善につながりますので、しっかりととりましょう。
食物繊維、適量の脂肪は排便をスムーズにする働きがありますので、いろんな食材を取り入れて、バランスの良い食事を心がけましょう。
食物繊維 | 腸内で消化吸収されずカスになって便の量をふやし、腸に刺激を与え便の腸内通貨の時間を短くします。 |
脂肪 | 脂肪に含まれる脂肪酸が腸を刺激して排便をスムーズにする潤滑油のような働きがあります。 |
②規則的な排便習慣をみにつける
排便を我慢すると便秘を悪化させます。しかし我慢しないで・・・といっても周りに排便をしていると思われたくないため、ついつい我慢してしまいがちです。
我慢しないためにも、(特に朝に)排便リズムをつくることが大切です。
朝は腸が活発にうごくので排便しやすく、また朝に排便をすますと外出中に便意をもよおすことの心配もなくなります。朝に余裕をもってトイレにはいる習慣をつけましょう。
③水分をしっかりととる
水分が不足すると便が硬くなってしまい排便しづらくなります。
便を硬くしないために一日でとりたい水分量は1,000~1,200㎖です。
外出する際はかばんにペットボトルを入れておくなど、すぐに水分補給できるように工夫しましょう。

おすすめ旬の食材:たけのこ
4月のおすすめ旬の食材は【たけのこ】です。
たけのこは、食物繊維が豊富で、腸のなかからきれいにして便秘の症状を改善してくれます。また、コレステロールの吸収を防ぐため、動脈硬化の予防もあります。
カリウムも多く含むので、塩分の排出をうながし高血圧を予防する 効果が期待できます。
ゆでたたけのこ、水煮のたけのこは同じもの?
使い勝手が良い水煮のたけのこを使ってしまいがちですが、生のたけのこと水煮のたけのこの食物繊維の量を比べると倍近く違ってきます。
旬の時期は生のたけのこを食卓に並べましょう。

食物繊維とは?
食物繊維とは、消化されずに小腸を通って大腸まで達する食品です。
便秘の予防をはじめとする整腸効果、血糖値上昇の抑制、血液中のコレステロール濃度の低下など多くの生理機能があります。
食物繊維は魚介類、肉類などの動物性食品にはほとんど含まれていません。豆類、野菜類、果実類、きのこ類、藻類などに多く含まれ、特にそば、ライ麦パン、しらたき、さつまいも、切干大根、かぼちゃ、ごぼう、たけのこ、ブロッコリー、モロヘイヤ、糸引き納豆、いんげん豆、あずき、おから、椎茸、ひじきなどは(1食当たり)普通に食べる量の中に食物繊維が2~3g含まれているのでこれらの食材を普段のお食事にとりいれていくのが良いでしょう。
※1日の食物繊維の摂取量の目標は25g以上です※

今月のおすすめレシピ(便秘解消レシピ):春巻き
材料:2人分
- 春巻きの皮 6枚
- 豚もも肉(薄切り) 60g
- 長ネギ 1/4本
- にら 4~5本
- 生しいたけ 2枚
- ゆでたけのこ 60g
- にんじん 1/4本
- ごま油 大さじ1
- 片栗粉 大さじ1/2
- 小麦粉 適量
- 揚げ油 適量
- 塩・こしょう 少々
A調味料
- 醤油 大さじ1/2
- 酒 大さじ1/2
- 砂糖 小さじ1

作り方
- 豚肉は細切り、長ネギは5~6㎜の斜め薄切り、しいたけは5㎜幅の薄切り、たけのことにんじんは細切りにする。
- にらはたけのこ・にんじんの長さに合わせて切る。
- フライパンを熱してごま油をひき、豚肉と炒める。豚肉の色がかわったら、長ネギ以外の野菜を入れて炒める。
- 野菜がしんなりしたらAの調味料を加えて炒め、倍量の水で溶いた片栗粉を加え全体をからめる
- 具材は完全に冷ましておく。
- 春巻きの皮をひろげて角を手前にし、6等分した5をのせ手前から巻き込んでいく。
- 向こう側の端に小麦粉を水で溶いたのりを塗ってとめる。
- 揚げ油を140℃に熱して7を入れ、こんがりとなるまで揚げ完成です。