~栄養科通信~ 2018年7月号No.13
だんだんと暑くなってきましたね。
これからの季節に注意したいのが「水分補給」です。
今回は脱水症状にならない為のポイントをお伝えします。
体から体液を失うと脱水症状になり、以下の様々な症状を発症します。
- 概ね 5%失うと「めまい・頭痛・吐き気など」
- 概ね10%失うと「筋肉の痙攣・循環不全など」
- 概ね20%失うと「生命の危機・死亡など」

脱水症とは・・・
身体から「体液」が不足した状態を言います。
「体液」とは水分や電解質(ナトリウム、カリウム、カルシウムなどのミネラル)などが含まれており、血液、消化液、リンパ液 など身体の中にある液体のことを指します。
脱水症の種類
脱水症は、 水分と 電解質「主にナトリウム」の不足量により3種類に分類されます。
種類 | 高張性脱水 | 等張性脱水 | 低張性脱水 |
不足 | 水分摂取の不足 | 頻回な下痢や嘔吐 | 下痢、嘔吐、出血 |
原因 | ・水分摂取の不足 ・運動時による発汗 ・自力で水分補給が難しい乳幼児や高齢者などに多い | ・頻回な下痢や嘔吐 ・風邪などによる発汗 ・気温が高く暑い時期による発汗など | ・下痢、嘔吐、出血 ・糖尿病や腎臓病の方 ・等張性脱水の際に水分だけ補給する |
水分不足の注意点‼
夏場に脳梗塞など発症する方が多いのはご存じでしょうか?
夏は暑さにより汗をかくので知らないうちに、体液が不足している事があります。
喉の渇きはすでに脱水が始まっている証拠なので、脱水症にならないように、 こまめに水分補給をしましょう!!

1日に必要な水分量
私たちは1日に約2.5リットルもの水分を失うので、最低でも食べ物から1ℓ、飲み物から1.2ℓの水分摂取が必要です。

※入浴中や就寝中は特に汗をかいているので入浴後と起床時にコップ1杯の水を飲む習慣をつけましょう!!
脱水を予防する4つのポイント
①1日3食食べましょう

欠食すると体内に必要な水分や電解質が入ってこないので、脱水の原因となります。
イラストの様なバランスの良い食事をしましょう。
②旬の野菜を活用しよう

今が旬の夏野菜(きゅうり、とまと、なす、ピーマンなど)には水分量やビタミン、ミネラルが豊富に含まれています。また身体を冷やす効果が あるので、熱中症予防にもお勧めです。
③水分補給をしよう

普段の水分補給では水や麦茶がお勧めです。
運動や気温が高く大量に汗をかいた時などは、水分と共に電解質も不足している可能性が高いので、水分・糖質・塩分が含まれている飲料 (スポーツドリンクなど)を活用しましょう。
④アルコールやカフェインに注意しよう

喉が渇いている時に注意したいのが、アルコールやカフェインの含まれたコーヒー、紅茶、緑茶、ウーロン茶などです。
アルコールやカフェインには利尿作用があり、水分・ミネラルの排出を促すため体内から多くの体液が減少するので水分補給には適していません。
※水分補給の際に気を付けたいポイント
普段の水分補給で、水や麦茶の代わりにジュースなどの加糖飲料を 飲むと体内では血糖が高くなり、喉が渇きます。
喉が渇いたからといって、また加糖飲料を飲むと、さらに血糖が高くなるため急性糖尿病になる可能性があります。症状は糖尿病の方と同じで口渇感や頻尿・体重減少などですが、症状が進行すると意識が朦朧としたり、昏睡状態などの症状が現れますので、普段の水分補給には無糖の飲料を選びましょう。
7月のおすすめ食材:にがうり(ゴーヤ)
にがうりは、免疫力を高める働きのあるビタミンCが豊富です。
熱に弱いビタミンCですが、にがうりのビタミンCは加熱しても壊れにくいのです。また体内のナトリウムの量を調整する働きがあるカリウムも豊富な食材です。
にがうりの苦みの成分である「モモルデシン」は、食欲増進や血糖値を下げ肝機能を高める等の効果があります。
苦みが苦手な方は、塩もみをして熱湯をかける事で苦み成分が抜けます。

今月のおすすめメニュー:ゴーヤチャンプル
材料:4人分
- ゴーヤ 1本
- 豚肉 200g
- 木綿豆腐 1/2丁(200g)
- 卵 2個
- 酒 大さじ1
- 醤油 大さじ1
- 顆粒だし 小さじ1
- 鰹節 小袋1パック
- 油 適量

作り方
- ゴーヤを半分に切り中のわたと種を取り除きスライスする。
- スライスしたゴーヤを塩でもみ、熱湯をかけ水気を切っておく。
- 豆腐は、キッチンペーパーに包み電子レンジで2分加熱し水を切ったら好みの大きさに切る。
- フライパンに油をひき、豆腐の両面に焼き目が付くまで焼いたら、皿に取り出す。
- フライパンに油をひきゴーヤと豚肉を炒める。
- 火が通ったら豆腐と調味料を入れ、最後に溶き卵を回しいれる。
- お皿に盛り付けし、最後に鰹節をかけて完成です。